本記事では、クリアプレイ済の筆者が
◇前半ではゲームの概要から魅力・全アイテムの詳細・このゲーム買うべき?をご紹介
◇後半ではネタバレありの感想レビュー・考察・エンディング紹介パートを設けています
既プレイの方も未プレイの方も是非ご覧ください。
※本記事はホラーゲームの恐怖画像を含むため、苦手な方はご注意ください。
『Buckshot Roulette』の基本情報
開発 / 販売元 | Mike Klubnika / CRITICAL REFLEX |
対応機種 | Steam |
価格 | Steam:¥350 |
ジャンル | ホラー |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2024年4月5日 |
ゲーム概要
口径が12ゲージのショットガンでロシアンルーレットをしよう。二人入っても、一人しか出れない。命懸けの運試しをしよう。幸運を祈る。
(Steamストアページより引用)
どんなゲーム?ルールについて
どんなゲーム?
『Buckshot Roulette』はロシアンルーレットのルールにアイテムを加えた戦略性の高いターン制のゲームだ。
プレイヤーはアリーナと呼ばれる場所で命をかけてディーラーと戦い、3ラウンド連勝することで、大金を手にし生きてアリーナを出ることができる。
ロシアンルーレットって?
ロシアンルーレットとはもともと、リボルバー式の拳銃に1発だけ実弾を入れ、自分自身に向けて撃ち、誰かが実弾を引くまで続く命がけの運試しのことだ。
本作のロシアンルーレットのルール
一方本作ではショットガンが用いられ、実弾と空弾をランダムに混ぜ、自分か敵を撃つことができる。
(自分に撃ち空弾だった場合は相手のターンがスキップする)
またプレイヤーとディーラー(敵)には体力が割り振られており、ラウンドごとにHPが異なる。なお、1回のダメージは1で、ダメージを受けた直後は除細動器が使用され延命される。(HPは減る)
プレイヤーがHP0となればゲームオーバーとなり、ディーラーのHPを0にすると次のラウンドに進む。3ラウンド勝ち続け大金をつかみ取ろう。
また、2ラウンドからはアイテムも追加される。アイテムは、込められた実弾と空弾がすべて使い果たされることで、再度両者に配布される。相手のターンをスキップさせたり、次の弾を見ることができるもの、回復するものなどなど多数存在する。
本作の魅力
ロシアンルーレットにアイテムを加えたゲーム性
ロシアンルーレットと聞くと、ただの運ゲーだと思われるかもしれない。
ところが本作は戦略性のある1対1のゲームだ。自分と相手のアイテムはお互いに見ることができるし、自分を撃つか相手を撃つかも選ぶことができる。一見自分に撃つメリットはないかと思われるが、自分に撃った場合は相手のターンがスキップするのでメリットも存在する。
たとえばアイテムにしても、ターンがスキップするアイテムをそのまま使うのか、次の弾を確認するアイテムを用いて空弾だと分かれば自分に撃つことで同じような効果を作り出すこともできる。攻撃力を2倍にするアイテムも併せて使うことができるため、どこまでアイテムを同時に使うのか、それともキープするのか、戦略の幅はかなり広い。
圧倒的ギャンブルの雰囲気
賭けの対象が命となると、極限のギャンブル感が出る。
カイジの鉄骨渡りよろしく
大金のためとはいえ自分にショットガンの銃口を向けることは尋常な精神では不可能だろう。
全アイテム一覧
ノコギリ
砲身を切り、次の弾のダメージを2倍にする。
虫メガネとのコンボが強力。ライフが少ない本作では、このアイテムはわりと凶悪。
ビール
次の弾を1発送る。実弾でも空弾でも関係なく、次の弾が1発消費される。(使用後は相手のターンに移らない)
使い方としては、残りの弾が2発の場合、実弾1空弾1ならば、このアイテムは真価を発揮することだろう。しかし後述の虫メガネが上位互換感があるのは否めない。体感だがよく出る気がする。
タバコ
ライフを1回復する。
なお、ラウンド3で除細動器を外されてからは意味がない。
虫メガネ
次の弾が何か確認することができる。
使用時は次の2発まで見えているように見えるが、分かるのは次の弾が実弾か空弾かという1発についてのみ。ノコギリと合わせて使うと、さらに強力なアイテムとなることだろう。
手錠
相手のターンを1回スキップする。
本作のロシアンルーレットにおいて、自分に撃つことのメリットは相手のターンが1回飛ぶということのみ。このアイテムを使うことで、自分に撃つというメリットが消え、相手に撃つデメリットが消える。使い方によっては1番強い気がする。
雰囲気良さそうなんだけど買うべき?
350円でこれだけ楽しめるゲームはなかなかないだろう。誰もが分かる既存のゲームに、ルールの微調整やアイテムを追加してゲーム性を上げた傑作だ。執筆時点(2024年4月14日)で50万本売れ、4月5日のSteamコミュニティのニュースにてマルチ対戦機能の追加も予定していることが追記された。今後もさまざまなアップデートがされていくことも楽しみだ。まさに買って損はないゲームだと言える。ゲームが気になった方はぜひ買って遊んでみてほしい。
(このゲーム嫌いな人いないんじゃ……)
小ネタ
本作はターン制のゲームであるが、後攻であるディーラーが圧倒的に不利である。
それは、ショットガンの残り弾数が1のとき、ディーラーが手錠を使ったとしても、手錠はプレイヤーにかけられるが、次のターンはなぜかプレイヤーのターンから始まる。また、手錠でない場合も、ディーラーが最後の1発を自分に向けて撃ち、空弾だった場合でも、次のターンはなぜかプレイヤーのターンから始まってしまうのだ。これは本作のルールの欠陥のように感じる。マルチ対戦が実装する際は、おそらくこの不具合に思えるルールは修正されると思っている。
エンディング紹介(ネタバレあり)
Bad End1
条件
後述Bad End2以外の条件でディーラーにゲームに負けること。基本的に負けることこうなる。
内容
医者のような男に命をつなぎ留められ再びゲームがスタートする。
ちなみにゲームオーバーしたラウンドから再開されるので安心。
備考
基本的に負けるとこのエンドになるだろう。充電が残っていて良かった!と言われる。
(日本語訳だとタマが残っていて良かったと謎なことを言われるが、英語の原文を見ると除細動器の充電という言葉だった)
ロシアンルーレットなのになかなか死なないのも面白いところ。
True End
条件
3ラウンドとも勝ち抜くこと。
内容
ディーラーを倒し、大金とともに外の世界に戻ることができた主人公。リザルト集計されゲームクリアとなる。
一言
安い、安すぎる。今の日本円レートで約1000万円。ロシアンルーレット3ラウンド連続勝ってこれは……割に合わない気がする。
Bad End2
条件
ラウンド3でHPが2以下になり、除細動器が外された状態で負けること。
内容
ディーラーに撃たれてゲームオーバーとなると、画像の場所へ。門をくぐり天に召され、あなたは死んだと言われる。
一言
バッドエンドの方が隠しって珍しくない?ちなみにこのエンドを見た場合でも、ゲームをリスタートするとラウンド3から開始し、ディーラーから「もう会いたくなかったよ」と言われる。つまり主人公は絶対に死なない。
考察(ネタバレあり)
アリーナって結局何だったの?
ロシアンルーレットだし、最初はただのリアルベースなストーリーだと考えていたのだが、ラウンド2でこのGODという名の書かれた紙を見つけて考え方が180度変わってしまった。Bad End2で主人公が本当に死んだときの描写や、過去に神がいたことを考えると、ここはリアルな現実世界ではないことが確かなのだ。強いて言うならばここは神になるための試験となる場所なのだろう。落ち着いて考えてほしい。まだBB弾とかなら分かるが、ショットガンを何発くらっても除細動器がある限り死なないなんて話はあるだろうか?切ったショットガンが瞬時に元通りになるだろうか?それはこの世界が異世界で、かつプレイヤーが神候補だからに違いない。ゆえに、アリーナは神候補試験会場なのだ。
Bad End2で死んだときの描写は何?
神試験に敗れたものは天界に還る。当たり前のことなのだ。死んだというのは神としての自分はありえなくなった、というメタファーと考えていいだろう。
まとめ
どうだろうか、たった1枚の紙切れからここまで物語を無理やり考察することができる。筆者は無理やり考察して結び付け、あれ、否定はできねぇ、みたいに思ってもらうことが大好きなのだ。
感想レビュー
既存のロシアンルーレットにルールやアイテムなどを追加して出来上がった本作。誰もが知っているルールにテイストを加えたゲームというのは、実際うまく作るのが非常に難しい。難解なルールではプレイヤーが定着しづらく、簡単すぎても誰も遊ばない。本作ではそのバランスがうまくとれていた。また、NPCも賢かった。手錠、虫メガネからののこぎりを使ってきたりと、敵も戦略を立て、死にかけたことが何度もあった。ルールは分かりやすく、しかし敵は強い。これは傑作と言う他ないだろう。
また、開発者はプレイヤーの声にも応えてくれる。筆者もゲームを実況プレイする中で、「マルチあったら絶対楽しいよなこれ」とつぶやいていたが、プレイヤーがとんでもない勢いで増える中、開発者は発売日にマルチ機能も追加予定だとアナウンスしていたのだ(発売日当日で1000件を超えるレビューがあった)。
余談だが、『Buckshot With Friends』というマルチ可能な対人ロシアンルーレットゲームも存在する。しかしこちらは開発者から何からまったくの別ゲー。マルチあったらいいのになって検索してみたらたまたま見つけてしまったが、こちらのレビューステータスは賛否両論となってしまっている。やはり既存のゲームをうまく改良することは非常に難しいのだと、改めて思わされてしまった。
関連リンク
◆『Backshot Roulette』のSteamストアページ
◆筆者がYouTubeで実況投稿した動画のリンクアイテムを使ったロシアンルーレットが衝撃的すぎた【Backshot Roulette】
◆筆者のYouTubeチャンネル(記事が良かったら登録して応援お願いします!)
Buckshot Roulette ©2024 Mike Klubnika, CRITICAL REFLEX