ゲームレビュー

『[Bober Bros] It's Just A Prank』の考察・感想レビュー・エンド紹介

ひろてく

主にホラゲの考察や感想記事を書いてます。 ストーリー性の強い作品が好きで、たまに映画の感想記事も。

本記事では、クリアプレイ済の筆者が

◇前半ではゲームの概要から魅力・このゲーム買うべき?をご紹介

◇後半ではネタバレありの考察・感想レビュー・エンディング紹介などのパートを設けています

既プレイの方も未プレイの方も是非ご覧ください。

※本記事は恐怖画像や恐怖描写などの表現を含むため、苦手な方はご注意ください。

『[Bober Bros] It's Just A Prank』の基本情報

開発 / 販売元Bober Bros
対応機種Steam
価格Steam:¥350
ジャンルホラー
プレイ人数1人
発売日2024年6月22日
コピーライト表記© 2024 Bober Bros
ゲームインフォメーション

ゲーム概要

お互いにいたずらをする子供たちに関する一人称ホラーゲームで、いたずらが裏目に出るまでを描く。一見すると簡単な冗談が悪夢に変わるサスペンス、恐怖、予想外の展開を体験しよう。

(Steamストアページより引用)

どんなゲーム?

『[Bober Bros] It's Just A Prank』はレトロなグラフィックが特徴の
一人称視点のホラーアドベンチャーだ。

女の子のアガサ、男の子のヨハン、そして主人公のフィリップ少年の3人が主人公となっていて

その3人を取り巻く学校生活の中で、互いにイタズラを仕掛け会う日常が描かれるゲームとなっている。

突然友達の親が怒鳴って電話をしてきたり、親が別の子どもに岩を投げたりと、物語を進めることで闇の深い話が垣間見えるのが本作の特徴だ。

さまざまな問題が起こっていく中、果たして3人は無事に過ごすことができるのだろうか?

本作の魅力

エスカレートするイタズラ

最初はこの可愛らしいイタズラから始まり、本作では数々のイタズラが行われる。

ちなみにこのむき出しのブービークッションのイタズラはなぜか成功している。

子ども目線で進行するストーリー

子どもの間だけで進行していくストーリー。

普段の行いからか、親にも教師にも信用されておらず、問題は子どもたちの手によって解決するしかない。

ちゃんとホラー

イタズラとホラーの境界線を教えてくれるゲーム。

たまに背筋が凍るような演出がなされるので、終始油断ができない。

どういう人におすすめのホラーゲーム?

  • 子どもが主人公のホラーが好きな人
  • 1時間弱でクリアできるカジュアルなホラーが好きな人
  • レトロホラーが好きな人

本作はレトロ画質の短時間で遊べるカジュアルなホラーゲームだ。子どもが主人公のホラーが好きな人にはもちろん合うし、手軽に遊んでクリアできるゲームを探している人にも合う作品だ。ちなみに登場人物のセリフは一部AIで作られた声をあてているそうだ。子どもの笑い声だけが少し元の声と違和感があったのでそこかなと思っている。

また、本作では間接的なゴア表現や虐待シーンもあるので、苦手な方は注意が必要だ。

本作は発売から約2週間後(2024/7/3)に日本語対応された。機械翻訳だが、ヨハンの名前が途中からジョハンになること以外は特に気にならなかったように思う。

下記パートからネタバレありなので注意

エンディング紹介・解説(ネタバレあり)

ストーリー解説

イタズラ好きのヨハン、ヨハンに唆されてイタズラをしてしまう主人公のフィリップ、そしてアガサの3人組のいるクラスは、ヨハンが主犯となってイタズラをしている、いたって普通の小学校のクラスという感じだった。ところがヨハンのイタズラは徐々にエスカレートしていき、ヨハンはアガサの父親の秘密を世間に広めるイタズラをしてしまい、アガサの父親は窓からヨハンに岩を投げつけて仕返しをするなど、ストーリーは混沌とした状況に変貌していく。そしてある日3人でかくれんぼをしていたとき、ヨハンはアガサの靴にいたずらをしてアガサが転んでしまい、岩に頭をぶつけてしまった。それでも悪びれないヨハンであったが、フィリップは状況を見て教師に助けを求めに行く。ところが以前イタズラで担当の先生を変えさせてしまった3人組は信用がなく、先生は取り合ってくれなかった。その後、ヨハンとアガサは学校に来なくなり、ヨハンはフィリップの家の中でフィリップを監視していた。別の日になってフィリップが帰宅すると、ヨハンが訪ねてくる。フィリップの母親は夜勤で不在だったが、ヨハンはフィリップの母親が入れてくれたと嘘をつきフィリップの部屋に入った。そしてエンディングへ。

エンディング内容

ヨハンは嘘をついてフィリップの部屋に入ることに成功した。フィリップの大好きなストロベリーカップケーキの段ボール箱を持ち、フィリップに渡すが、その中身を見てフィリップは恐怖し、不気味に笑うヨハンをバックに暗転しエンドロールとなる。

考察(ネタバレあり)

本作では強烈な伏線が描かれているのでまずはそれをご紹介しよう。

伏線:ヨハンの「今度ストロベリーカップケーキを1箱全部あげる」というセリフ

ゲーム開始時に、ヨハンと一緒に登校している他愛もない会話の中で、ヨハンの知人がいちごのカップケーキを箱でくれたが、全てヨハンが食べてしまったから今度はフィリップに1箱全部あげるという約束をしていた。以下のような、なんでもない普段の会話に見える。

そして、エスカレートしたイタズラの末にエンディングでヨハンが渡したものは、確かにいちごのカップケーキだった。

この伏線は惚れ惚れするセンスだ。考察するまでもないが、中にはアガサのパーツが入っていると容易に想像できる。
(直接表現がなかったので考察パートに入れることとした)

次に考察もしていこう。

考察:アガサの父親の秘密とは?

本作での秘密は2つ存在すると思われる。1つは、ストーリー中に電話越しで分かる、アガサへの虐待だ。そしてもう1つは、ヨハンとのトラブルだ。ヨハンは作中で、「アガサの父とトラブルになった」と言っており、そしてアガサの父は「前回の教訓を学んでいないのか」と激高しながら電話で言っていた。教訓というぐらいだから、前も同じ類のことをしたのだろう。たとえば「アガサの父から虐待を受けた」とか。前回の噂とまったく同じ噂だとイタズラの効果が薄いので、前回虐待された対象がヨハンで、今回がアガサだったという内容ならば、この2人のセリフは腑に落ちる。

感想レビュー(ネタバレあり)

先生の反応がリアル。

イタズラ好きな子どもたちの何気ない日常が突如一変するギャップが印象的な作品だった。
ゲーム冒頭でヨハンが、昨日アガサからイタズラをされたからやり返すと言っているように、作中ではアガサが直接イタズラをするシーンはなかったが、普段3人はよくイタズラをし合っている様子が伺えた。しかし次第にイタズラはエスカレートして、ついには大切な友達を失ってしまう。そこで過ちに気づくことができればいいのだが、ヨハンは最後までそれがイタズラだと疑わない様子だった。子どもの無邪気さは恐ろしい。子どもには、それが悪いことと教えなければ、笑いながら虫や小さな動物を殺し続けることもある。そしてヨハンは最後まで笑顔だったことから、自分はまったく悪くなく、タイトルの通り「ただのイタズラ」だと思っていたのだ。そういった悪意のない残酷な子どもの無邪気さとホラーの掛け合わせは、大人の目線から見ると怖いなと思った。

でもやっぱり不思議だ。椅子の半分ほどの大きさの、丸出しのブービークッションにひっかかることなんてあるのだろうか。もしかしたら、彼があのイタズラにひっかからなければ、ヨハンのイタズラへの執着は別のところに行き、アガサは無事だったかもしれない。

関連リンク

◆『[Bober Bros] It's Just A Prank』のSteamストアページ
◆筆者がYouTubeで実況投稿した動画のリンクブービークッションから始まったイタズラの末路…【It's just A Prank】
◆筆者のYouTubeチャンネル(記事が良かったら登録して応援お願いします!)

-ゲームレビュー
-, ,