この記事では、『Dollmare』の全エンディング回収済の筆者が
◇前半ではゲームの概要から魅力・どんな人におすすめ?をご紹介
◇後半ではネタバレありの攻略・考察・全エンディング紹介、感想レビューなどのパートを設けています
既プレイの方も未プレイの方も是非ご覧ください。
※本記事は恐怖画像や恐怖描写などの表現を含むため、苦手な方はご注意ください。
『Dollmare』の基本情報
開発 / 販売元 | Alex Grade, gonzeek, Oxeren / Alex Grade, gonzeek, Oxeren |
対応機種 | Steam |
価格 | Steam:¥490 |
ジャンル | ホラー / シミュレーション |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2024年10月24日(Steam) |
コピーライト表記 | ©2024 Alex Grade, gonzeek, Oxeren |
ゲーム概要
あなたは人形工場で怪しげな仕事の依頼を受けた。人形に欠陥や異常がないか検査しよう。奇妙なプロトコルに従え。クビにならず、そして生き延びろ。
(Steamストアページ説明欄を翻訳して引用)
どんなゲーム?
『Dollmare』は一人称視点の
人形工場シミュレーションホラーゲーム
家賃が支払えず生活に困った主人公が金払いの良い求人を見つけ、怪しげな工場で働くことになる。
影の姿しか見えないディレクターに辛辣な言葉で働かされ
勝手に動いたり、しゃべったり、燃えたりする人形を相手に、欠陥や異常がないかを検査しながら工場の秘密を探っていこう。
ちなみに本作はマルチエンディング形式だ。
本作の魅力
リアルな人形検品シミュレーション
人形は自然発火する。
消火の選択肢はないので、ゴミ箱に投げ捨てよう。
リアルに怪しい人形工場シムがあなたを待っている。
不気味な人形たちからのアプローチ
ちょっとかわいい。
勝手に動く人形もちらほらいる。
この子たちはかくれんぼがしたいようなので、一緒に遊んであげよう。
何かが分かるかも。
不気味な工場の裏を探るストーリー
やはりただの工場ではないようだ。
身の回りに起こる怪奇現象は日に日にエスカレートしていく。
工場の裏側を知り、真実にたどりつけるだろうか。
どんな人にオススメのゲーム?
どんな人におすすめ?
- 人形モノのホラーが好きな方
- シミュレーションホラーが好きな方
- マルチエンディング形式のゲームが好きな方
人形モノのホラーは一定の需要がある。アクション要素はほぼないので、人形ホラーが好きというだけで買ってもいいだろう。加えて、本作のシミュレーションはわりとリアル寄り。検品に失敗すると毎回ペナルティが下され、手に入るお金が減ってしまう。人形の検品を慎重に行える、シミュレーション好きの方にもおすすめできるだろう。また、マルチエンディング形式のため、やり込みが好きな方にもおすすめできる。
下記パートからネタバレ注意
◆攻略:全エンディングの到達条件・内容解説(ネタバレあり)
エンド条件
エンディングの種類は2種類で、AとBが存在する。
詳しくはYouTubeで動画にして解説しているが、必須条件は
「ディレクターの部屋でKの人形を入手し、ディスポーサーにそれを捨てること」だ。
簡単に箇条書きでやることを羅列すると
- DAY3で、ドアがたくさんある部屋に入ったら、その部屋の2階(踊り場みたいなところ)の扉を開け、出てすぐ左を進み段ボールの上においてある「CROWBAR(バール)」の購入券を入手する。
- DAY4の終わりまでにバールを$1,000で購入し、工場の廊下の板が釘打ちされた扉を開け、ディレクターの部屋まで進みKの人形を入手する。
- 手に入れたKの人形をディスポーサーに捨てる。
- 以上を完了すると、DAY???で再開するKの会話が変わり、EndingBへ。
Kの完全な自由が結末を左右する。
エンドA
条件
ディレクターの部屋でKの人形を手に入れないで最後のシーンを迎える。詳細は上記。
内容
ドヤ顔のディレクター。前任者たちも出れると思って同じ結末を迎えたと語る。主人公を絶望に陥れたあと、主人公に謎の煙を吸わせる。シーンは主人公が働いていたレーンに移る。その後ディレクターが新しい担当に初日の説明する様子を、レーンの上の人形目線で見届けてブラックアウト。中央にEnding Aと表示される。
備考
自分が検品していた人形たちは人間だった。
エンドB(トゥルーエンド)
条件
ディレクターの部屋にあるKの人形をディスポ―サーに捨て、牢屋手前のパイプ室でガスバルブを回す。
内容
主人公がディレクターの部屋に行き、Kを縛っていたKの人形を破棄したことによってKが自由に動けるように。Kは主人公にパイプ室へと案内し、パイプのリロート(パイプの行先を別ルートに変えること)を行い、最後の牢屋の中で、エンドAでは主人公に噴射された煙が噴射されず、代わりにディレクターのいる部屋で煙は噴射され彼は縮んでしまう。その後主人公はKとともに工場から脱出することに成功する。
備考
大逆転☆彡
考察:ディレクターは一体何者? / 工場の目的は?(ネタバレあり)
ディレクターは一体何者?
実は、ディレクターの部屋を訪れるとトップシークレットと書かれた資料を2つ見つけることができる。標題45と標題46と書かれたもので、45がK、46が主人公についてであると推測できる。そこには、ディレクターが評価した2人の"質"が記述されており、Kについては「自立した考えを持っている」とか、「さらなるコンディショニングが必要」などと書かれている。一方主人公については「初回」、「ポテンシャルが高い」、「これ以上の介入は必要ない」などと書かれている。そう、あくまでもディレクターという役職はトップではなく、人形にした人間たちを評価して上層に送っている人物でしかない。エンドAではコレクションになれ、といっているため、工場のトップか取引先のためにコレクションを生産しているのだろう。心まで人形となった完璧な元人間の人形を……。つまり、悲しいことにエンドBでディレクターを人形にしたところで、次のディレクターが新任するだけなのだ。脱出できた主人公とKにとってはトゥルーエンドだが、人間狩りはまだ続くとみて間違いない。
工場の目的は?
Kのメモでは、本ゲームの人形ブランド「Sweet Cheeks」の商品は20年以上市場に出回っていないと書いてあった。自立した考えを持たない、心まで人形になってしまった動く人形を欲しがる趣味の悪い人たちに、闇市場で売るために生産している可能性が非常に高い。Kのメモによると、人形たちの意識が流れ込んでくるそうなので、人形にされたディレクターはおそらく、人形ネットワークで報復されることだろう。
感想レビュー(ネタバレあり)
動いたりしゃべったりする人形が、実はもともと人間だったという狂気の工場ストーリーだった。シミュレーション性は上出来で、細かい人形の欠損や異常を見逃すとペナルティをくらい、トゥルーエンドが遠のくというのはよく出来ていた。UVライトやX線など、日に日にチェックするポイントが増えていくのも飽きが来ずゲーム性としてユーザー目線に立てていたと思う。また、髪型や服、目の色などが毎回ランダムな構成でレーンから出てくるため、同じ人形にはなかなか出会えないという面も評価すべきポイントだ。
ストーリー構成についても、人形が敵と思わせておいて、実は人形はこちら側だったというのはベタだけど好きだった。5日間という構成もちょうどよかったように思うし、フルプライス490円で2時間は余裕で遊べたし、全エンド回収までは自力でやったため4時間ほど楽しむことができた。Ells Talesシリーズや本作のように、素晴らしいゲームを作る開発はボリュームに対する値段の設定が良い意味で乱暴だ。筆者なら800円でも余裕で買ったと思う。コスパは最強だ。
しかし気になるのはKのその後……。魂は戻ってきたとしても、肉体はいったいどこにあるのだろうか。まあ人間が煙だけで人形になるぐらいだから、逆の煙もいつか開発されるのかもしれない。その時はまた別のホラーゲームが始まりそうな予感がするな。俄然ワクワクしてきた。続編を願う。
関連リンク
◆『Dollmare』のSteamストアページ
◆筆者がYouTubeで実況投稿した動画の【Dollmare】怪しげな人形工場で5日間働いたら人生終わったホラゲ【ドールメア】
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