本記事では、クリアプレイ済の筆者が
◇前半ではゲームの概要から魅力、このゲーム買うべき?をご紹介
◇後半ではネタバレありの感想レビュー・考察パートを設けています
既プレイの方も未プレイの方も是非ご覧ください。
※本記事はホラーゲームの恐怖画像を含むため、苦手な方はご注意ください。
『Psalm 5:9-13』の基本情報
開発 / 販売元 | Ranwog, Notex, a1esska |
対応機種 | Steam |
価格 | Steam:¥470 |
ジャンル | ホラー |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2024年3月13日 |
ゲーム概要
「Psalm 5:9-13」は、VHS エフェクトを使用した一人称視点のサイコホラー ゲームです。注意してください、これらの部屋には何かが隠れています、何かが暗闇から監視しています。
(Steamストアページより引用)
どんなゲーム?
『Psalm 5:9-13』は
一人称視点のホラーウォーキングシミュレーター
プレイヤーは何者かに追われていて、逃げつつ家の奥へと進むのが目的だ。
視界にはVHSエフェクトがかかっていて、ホラーの怖い雰囲気がより一層増している。
また、本作は恐怖対象をズームで「見る」ことによってゲームが進行する。
パズル的な要素はほぼないので、各部屋に潜む恐怖を探そう。
本作の魅力
VHSエフェクトの不気味な雰囲気
概要でも説明したが、本作のプレイヤーの視界にはVHSエフェクトがかかっている。
かといってレトロな画質かというとそうでもなく、開発エンジンはUnityでリアルよりなグラフィックが特徴的だ。
全体的なゲームの雰囲気とエフェクトが非常にマッチしているので、これはかなりの高評価ポイントと言えるだろう。
恐怖対象を直視しないと進まない「絶対的ホラー」
本作はウォーキングシミュレーターだ
その手のジャンルにはゲームオーバーは基本的に存在せず、ただ流れてくる会話などを歩いて楽しむものが基本だ。
一方本作の主人公は、ズームができる。
これはゲームシステムなどではなく、主人公の特徴であり、ズームの際はカメラのズーム音がする。
主人公は一体何者なのか、ぜひプレイして確かめてほしい。
ずっと何かに監視される恐怖
本作では、ずっと何者かに追われている。
テレビを突然映してきて「追いつくぞ」みたいな脅迫や
直前のドアを強くノックされたり、霊現象だったりとさまざまだ。
これにもちゃんと元ネタがあるので、クリアした際は本記事の考察をぜひ読んでみてほしい。
インディーホラー好きだけど買うべき?
本作を実際プレイしてみると、不気味なBGMやノイズの入った視界によってホラーの雰囲気はしっかり出ていた。また、見たくない恐怖対象を自ら探して、さらにズームで見なければストーリーが進行しないという斬新なシステムが個人的にかなりの高評価で、ゲーム全体の評価はやや高め。一方その評価を下げたのは価格の一点だ。というのも、本作は470円という値段に対して30分かからないぐらいでクリアできてしまうので、正直値段とボリュームは合っていない。しかしゲーム自体は良作なので、その斬新なシステムを体験したくて、470円くらいなら出して遊んでみたい、という方は買っても損はないかと思う。そのぐらい雰囲気が良かった。
次のパートからはネタバレありなのでご注意。
エンディング紹介(ネタバレあり)
本作の主人公はずっと、何者かに追われ続け部屋から部屋へと逃げる。部屋を進むためのキーとなる恐怖対象は、ズームにして見ることによってこの世から抹消することができた。ずっと主人公を追ってきたモンスターから逃げきると、ついにバスルームのような終着点所へとたどり着く。そこには大きな割れた鏡があり、鏡の破片を集めると、プレイヤーは初めて主人公の姿を見ることができる。しかし残酷にも、今まで抹消に使ってきた能力を、最後はなぜか自分に使ってしまい、主人公は自分自身を抹消してしまうのだった。
考察(ネタバレあり)
本作のタイトルの意味って?
本作のタイトル『Psalm 5:9-13』のPsalmは詩篇という意味だ。
それは旧約聖書の詩篇5章9節から13節を表したもので間違いないだろう。
簡単にまとめると、サウル王に追われていたダビデの話だ。
主人公をダビデに模した者だとすると、追っているのはサウル王に命を受けた遣いということになるだろう。
参考までに、旧約聖書・詩篇5章の内容をバイブルドットコムより引用しよう。
9主よ、恵みの御業のうちにわたしを導き
まっすぐにあなたの道を歩ませてください。
わたしを陥れようとする者がいます。
10彼らの口は正しいことを語らず、舌は滑らかで
喉は開いた墓、腹は滅びの淵。
11神よ、彼らを罪に定め
そのたくらみのゆえに打ち倒してください。
彼らは背きに背きを重ねる反逆の者。
彼らを追い落としてください。
12あなたを避けどころとする者は皆、喜び祝い
とこしえに喜び歌います。
御名を愛する者はあなたに守られ
あなたによって喜び誇ります。
13主よ、あなたは従う人を祝福し
御旨のままに、盾となってお守りくださいます。
なぜカメラだった?
ダビデといえばダビデ像が有名だが、ゲーム終盤で見られる主人公の体は劣化した彫刻のようにも見えた。主人公がダビデを模した何かだとしたら、もはや人ではなくロボットなのだろう。
見てなぜ消える?
めぢから
というのは冗談で、逆に考えるんだ。見たから消えるのではなく、見たから消えてくれたと。
感想レビュー(ネタバレあり)
見たくないものを「見る」ことで進むという本作は、既存のウォーキングシミュレーターに少し斬新さが加えられていて、なおかつVHSエフェクトによってホラー感が出ていてほどよく怖く楽しいものだった。中でも、勝手にテレビをつけられて、今まさにお前を追っているぞ、という演出が特に素晴らしかったと思う。最初は関係ない意味不明な映像から始まったのもなおGOOD。また、作中唯一といっていい動物たちの人形パズルだけは一体何だったかさっぱり分からないが、主人公の行く手を阻んでいた一味に違いない。動物はしっかりご飯で釣って、懐柔しよう。怪獣だけにね。そういうことだよね?
関連リンク
◆『Psalm 5:9-13』のSteamストアページ
◆筆者がYouTubeで実況投稿した動画 見ることで進む(?)怖すぎるホラーゲームやってみた【Psalm 5:9-13】
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Psalm 5:9-13 ©2024 Ranwog, Notex, a1esska