基本情報
ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2(2025/日本公開2026)
原題:Five Nights at Freddy's 2
製作国:アメリカ
監督:エマ・タミ
原案:ゲーム『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』スコット・カーソン
脚本:スコット・カーソン
出演:ジョシュ・ハッチャーソン、エリザベス・レイル、パイパー・ルビオ、マシュー・リラード
あらすじ
〈フレディ・ファズベアーズ・ピザ〉での悪夢のような出来事から1年半後。当時の事件は脚色されて町の伝説となり、〈ファズフェスト〉なるイベントまで開催されようとしている。
かつて〈フレディ・ファズベアーズ・ピザ〉での恐ろしい体験からなんとか生き延びたマイク(ジョシュ・ハッチャー)は、妹のアビー(パイパー・ルビオ)に普通の生活を取り戻してもらおうと努力していた。しかしアビーはアニマトロニクスの「友達」のことが忘れられずにいる。一方、兄妹と交流を続けるヴァネッサ(エリザベス・レイル)も、過去のトラウマをなかなか克服できずにいた。そんな中、アビーは「友達」に会うためにこっそり〈フレディ・ファズベアーズ・ピザ〉に忍び込んでしまう。
作品紹介
大ヒットホラーゲーム『Five Nights at Freddy's(以下FNAF)』を映画化した前作『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』の完全な続編。単体で見れるタイプの続編ではなく、がっつり前作の続きの話を描いているため、前作の鑑賞は必須となる。今作から見てしまうと多分訳が分からない。
今作は主にゲーム2作目『FNAF2』がモチーフになっているようだ。私(一乃)はゲームの1作目の実況動画を遠い昔にちょろっと見た記憶がある程度の知識しかないのだが、パンフレットによるとゲームのファンなら楽しめる小ネタがたくさん隠れているそうだ。
前作に引き続き、原作ゲームのクリエイターであるスコット・カーソンが脚本・プロデューサーとして続投しているので、ファンを満足させるために最大限の努力が費やされているといえるだろう。
こんな人におすすめ
・FNAFシリーズが好きな人
・殺人アニマトロニクスというモチーフにときめく人
前述したように、完全に前作の続きのストーリーになっているので、まだ前作を見ていない方はまずそちらからチェックすべし。この記事を書いている2026年2月時点では、ネトフリで配信されているのと、Amazonプライムでもレンタルだが配信されているのを確認した。
ざっくり感想(ネタバレなし)
一乃の感想
やはり主な舞台となる〈フレディ・ファズベアーズ・ピザ〉の店の雰囲気がとてもいい。これは子供向けのアトラクションがいろいろ用意されているピザレストランなのだが、イメージとしては『トイ・ストーリー』のピザ・プラネットみたいなやつを想像して欲しい。
営業当時の回想シーンはレトロな雰囲気たっぷりで、別に行ったこともないのにノスタルジーを感じるし、廃墟になった現在もいい感じに不気味だ。こだわりのアニマトロニクスもポップかつ不気味でよい。
このようにセッティングはものすごくいいのだが、残念なことにどうにも話が雑で、「せっかくのそのシーンそんなあっさりでいいの!?」とか「重要アイテムの扱いなんか雑じゃない!?」とかいろいろ気になってしまった。ポップコーンをつまみながらワイワイ見る分には十分かもしれないのだが、でもやっぱりなんか雑さが際立っている気がする。前作はうまく収まっていただけにちょっともったいない。
ひろてくの感想
映画を鑑賞し始めてから、自分が完全に前作の内容が飛んだ状態であることに気づいた。それでも映画を観ていくと思い出すのは、やはりフレディたちの姿が現れてからだろうか。子どもたちで溢れかえっていたピザレストランが時の経過で廃れた様子は、やっぱり荒廃世界好きにはたまらないし、前作の後の様子が描かれているのは続編のいいところだった。
本作で最も触れなければならないのは、ストーリーの運び方だろうか。作中で重要っぽいシーンがとてもシンプルに進んでいくので、何だか雑な印象を受けてしまったのは正直なところ。トトロでたとえるなら、初めて乗るネコバスに、通勤電車のように躊躇なく乗るような感じの違和感。素通りなのだ。全体的に悪くはないのだが何かが足りない気がする。
いや、でも考えてみたら元がインディーゲームなので、あの違和感はインディーゲームあるあるな演出なのかもしれない。もしそうだとしたら、これはとても高度なトリックではないだろうか。
ストーリー解説・感想(ネタバレあり)
一乃の感想
今作では〈フレディ・ファズベアーズ・ピザ〉一号店というものが出てくる。イッツ・ア・スモール・ワールドみたいなボートのアトラクションがあったりとやたら豪華な作りなのだが、ここにしかいないアニマトロニクスの「マリオネット」というのが敵として新たに登場する。
なんと他のアニマトロニクスをコントロールできちゃう強キャラなのだが、せっかくのこのマリオネット(に憑依している幽霊?)が人間にも憑依しちゃうせいで、マリオネットのアニマトロニクスが全然出てこないのである。ひょっとしたら次作のために出し惜しみしているのかもしれないが、ちょっと肩透かし感があった。
次作と書いたが、そう、なんと今作のラストは完全に「次回へ続く!」的な終わり方をするのである。何なら今作で起きた事件は何一つ今作中に解決しないのだ。ただでさえストーリーが結構雑にとっちらかっているので、せめて何かしらもうちょっと話をまとめて欲しかった……。
マリオネットの操るアニマトロニクスたちに取り囲まれ万事休すとなったその時、アビーの「お友達」である前作のアニマトロニクスたちが助けにやってくる、というアツい展開もあったのだが、みんな瞬殺してしまったので何だか勿体なかった。もうちょっとバトってくれてもよかったと思うのだが。
もう一つ楽しかったところといえば、マイクが一号店のPCを操作して色々頑張っているところに、じりじりとアニマトロニクスたちが近付いてくるシーン。あれは実際のゲームを再現しているのだなーと分かって楽しかった。
しかしあの科学の先生だけはひどすぎた。教師の風上にも置けないとんでもない奴だったので、あれはお仕置きされて正解である。
ひろてくの感想
いや続くんかい!!
でも本作もアニマトロニクスたちとの距離感が良い温度感だった。ゲームの再現のように、守衛室で主人公のマイクが必死に防犯カメラを観ながら遠隔操作を切るシーンで、フレディの被り物で敵を欺いたり、それも長くは続かなかったりと楽しい戦いは緊張感があってかなり高評価。特にその後のアニマトロニクスがアニマトロニクスを倒すシーンは、ベタだが最も良かった。そしてあのシーンが本作のフィナーレであった。あとは雑に進む。
マリオネットに憑りつかれているシーンだが、普通、味方がピンチの状況で、機能するかも分からないオルゴール気にせず使えるのか?という強い違和感が残った。しかも次回に続くから、という突然の終わり。あれをやるなら2と完結編を同時に放映しないとそりゃ怒られるぜ。最近は映画館で見るのって高いからな。
たぶん本作は原作ファンに向けて作ったであろうから、原作を知らない人にはあまり向いていないのかもしれない。私は1だけ遊んだことがある程度なのでマリオネットについては知らず、初見だと動きがなめらかすぎてアニマトロニクスっぽくないな、という感想しか湧かなかった。もう少し原作を知らない人にも丁寧な見せ方はあったように思うのでそれが少し残念。
そういえば個性的なキャラがいた。そうだ、あのロボット工学の先生だ。すごいよな、わざと子どもが作ったロボットを落として、悲しそうなところを成績(グレード)で釣って機嫌を取ろうとするんだぜ。自分は何も痛まず相手を支配する方法を完全に理解している作中屈指のクズキャラだ。あいつの最期だけは誰もが同情しなかったはず。そういえば『Zoochosis』というゲームに出てくる博士に似ている。