ゲームレビュー

撮った写真が現実のピースになる、風変りパズルアドベンチャー『Viewfinder』レビュー・考察

ひろてく

主にホラゲの考察や感想記事を書いてます。 ストーリー性の強い作品が好きで、たまに映画の感想記事も。

Viewfinderとは?

インフォメーション

開発 / 販売元Sad Owl Studios / Thunderful Publishing
対応機種Steam / PS5
価格Steam:¥2,800
PS5 :¥2,860
ジャンルパズルプラットフォーム / パズルアドベンチャー / 一人称視点
プレイ人数1人
発売日2023年7月18日

あらすじ(Steamストアページより引用)

インスタントカメラによる、知覚への反逆、現実の再定義、そして周囲の世界の再構成。「ビューファインダー」は、世界に残された謎を明らかにしていくシングルプレイヤーゲーム。知的好奇心を刺激するめくるめく体験が待ち受ける。

どんなゲーム?

『Viewfinder』は、一人称視点の3Dパズルプラットフォームゲーム。
画像の赤い機械からステージに入り、そのステージで同じ機械を探して次に進んでいくスタイルだ。この世界では写真を具現化させることができるので、足場にしたり、壁を壊したりしてステージの謎を解いていこう。また、タイトルのビューファインダーとはこの特殊なカメラのことであり、本作には数種類のビューファインダーが存在している。

本作の設定を簡単に説明すると、主人公はとあるモノを探しに、この謎のシミュレーション空間に入った。シミュレーション中の主人公のバイタルなどをチェックする相棒(?)のジェッシーとともに、この世界の奥まで攻略していこう。

本記事では、最後にネタバレという形で折り畳みにして、この世界のストーリーについて簡単に分かるような考察コーナーも用意している。クリアした方や、ちょっとストーリーが分からなかったという方は是非読んでみてほしい。

では次に本作の特徴を見ていこう。

本作の特徴

『Viewfinder』の特徴はなんと言ってもこの写真を具現化できるシステムだ。このように平面のモノクロ写真を橋のようにして設置すると…

立体化する。あるようでなかった、新感覚のパズル要素だ。この発想から出来たゲームと言っていいほど、この発想から応用されたパズルへと展開されていく。

このように、スクリーンショットのようなものまで具現化できてしまう。

少し見づらいが、このシミュレーション世界にはAI猫のCAIT(ケイト)が登場する。イケメンな男の声をしていて普通に喋る。

どうやらこの世界で話し相手になってくれるようだ。ステージをクリアするとちょくちょくほめてくれる。本記事の最後にケイト祭りを開催する予定だ。

他にもさまざまなギミックが出てくるが、あまり出し過ぎるとネタバレになるのでこのあたりにしておこう。

感想・レビュー

良かったところ

写真を繋げて『Only Up!』みたいなゲームを本作で作った筆者の遊び心

やはり唯一無二の写真の具現化システムが何より良かった。このゲーム以外にそういうゲームはあるか?いや、ないのだ。筆者はかなり前からSteamで本作をウィッシュリストに入れて発売はまだかまだかと待っていた。そしてリリースされてすぐ配信で一気プレイしたのだが、期待通り、想像通りのパズルゲームで面白かった。ゴールは1つというルールは何も変わらず、ただそのゴールへ辿り着くためには様々な苦労をする。パズルゲームで重要な要素は、唯一無二性だろう。型に嵌らないパズルゲームこそ、誰もが初心者として、謎を解くのに夢中になれて良いのだ。ある意味1番フェアなパズルゲームだとも言える。新しい発想から応用されていくパズルゲームというのは、一度クリアしてしまうとまた記憶を消してやり直したくなるものだ。本作もそういう楽しさがあった。

惜しい点

ジェッシーがおしゃべり。

筆者もイチ配信者であるから、世界を見たときの感動をちゃんと声に出して表現するのだが、ジェッシーと被ることが多かった。後から調べると、ジェッシーが苦手な人は音声を切る人もいるほど、賛否両論なナレーターらしい。しかも開始してすぐこの世界がシミュレーション世界だとネタバレするので、本記事でもシミュレーション世界と言ったのだ。とくに重大なネタバレでもないのでご容赦いただきたい。ちゃんとストーリーがあるのだ。

見たら分かるのである。

総評

パズルゲームが好きなら迷わず買って損は無いゲームだ。

パズルとしては唯一無二で、パズル難易度は中の中くらいで難しすぎず、簡単すぎずで良い塩梅であった。また、詰まったらヒントも見られるそうなので、せっかく買ったのに詰んでしまってやめた、なんてことは少ないだろう。

このシミュレーションの世界に「なぜいるのか」「何が目的なのか」「何があるのか」などが、ステージを進めていくうちに分かるので、パズルだけではなくストーリー性もあって良かったように思う。

ジェッシーのおしゃべり具合はメタ発現とも取られていて、ネットでは賛否両論あり、開始早々ナレーションを切る人が出るなど、ちょっとした事件も起きているようだが、あまり気にしなければ総評としては良質のパズルゲームと言って問題ない。逆に言えば突っ込み所がそこくらいしかないほど、楽しく遊べるゲームということだろう。

発売からおよそ1週間の現時点で1464件のレビューを受けて「非常に好評」となっていて、ピークの同時接続数も2000を超えているので、評価はお墨付きといったところだろうか。

さて、本作のストーリーでは外の世界のことがふんわりと描写されている。そこで本記事では次項にて、折り畳み式のネタバレを含む内容でこの世界のことを説明、考察していこうと思う。まだプレイしていない方はさらに次項の猫祭りで大量のケイトを見ていってもらえたらと思う。

考察

考察を読む(ネタバレあり)

ストーリー

ジェッシーさんはすぐネタバレをする。

本作の現実世界は気候問題を抱えており、気候は荒れ果てて真っ赤な世界になっていることが序盤、一旦シミュレーションが中断した時に分かる。そこで気候問題を解決するため、シミュレーションの奥にあるという、「気候かく乱機」というものを探しに、主人公(名前なし)がこの世界にダイブしたという流れになっている。

ちなみにこのシミュレーション世界は、古いテクノロジーとジェッシーが言っており、このようなVRテクノロジーが古いと言えるほど進んだ時代の話のようだ。

しかし奥に進むと、「気候かく乱機」は失敗したものであるということが分かり、解決の糸口を失う。それよりも、このシミュレーション世界が崩れていっていることに問題が移り変わり、主人公はこの世界からの脱出を目指すことになる。

どうやらフェールセーフというものにアクセスすると脱出できるらしい。
※ちなみにフェールセーフとは機械設計の用語で、石油ストーブが倒れると自動で火が消えるのもフェールセーフ。機械は必ず壊れるという発想から作られる安全システムのこと。

しかしそれにアクセスするということは、この世界の破壊を意味していた。

おそらくここが、このシミュレーション世界のフェールセーフだろうか。友達のAI猫のケイトが、最後に語り掛けてくる。

ラストはここから、荒れ果てた世界へとテレポートする。最後のテレポートだ。

1本生えた木の根元に新芽が生えており、それを現実に持ち帰ることでエンディングとなる。

考察

考察 : ラストの新芽は、現実世界でまだ生きていた植物のある場所までワープして見つけたものだった

フェールセーフが働くと、世界が壊れるとAI猫は言っていた。つまり最後のテレポートから行ける場所はもはやシミュレーション空間ではなく、現実のどこかへテレポートしたのではないだろうか。そして主人公はそれを持って帰ってきたのだ。新芽の生えていた場所が、この世界の現実の外と極めて近い感じの描写だったのも、それが所以だろうと思う。

もっとも、突っ込みどころはたくさんあると思うので反論はたくさんできる。雨を降らすマシンであろう「気候かく乱機」や、ゲーム内で雨の計算式みたいなものの描写があったのに、水不足ではなく植物の新芽1つ持って帰ってきてどうするんだというツッコミをしてしまうが、それはこの新芽1つで、現代のテクノロジーでなんとかできる足掛かりになるのだと信じている。

なんせあのシミュレーションシステムが、古いテクノロジーというくらいなのだから。

猫祭り

さて、ここからはAI猫のケイト祭りだ。撫でてもなにもないが、撫でるとかわいい、そんなケイトをたくさん貼っていって、最後に筆者のYouTubeのチャンネル登録をお願いするコーナーなのだ。では、猫祭りだ。

以上が猫祭りだ。

では言わせていただこう

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関連リンク

◆Viewfinderの公式ページ
◆Steamストアページ
◆筆者がYouTubeで配信プレイしたアーカイブ
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Viewfinder © 2023 Sad Owl Studios. Published by Thunderful Publishing AB

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