本記事では、エンディング到達した筆者が
◇前半ではゲームの概要から魅力、このゲーム買うべき?をご紹介
◇後半ではネタバレありの感想レビュー・エンド紹介・考察パートを設けています。
既プレイの方も未プレイの方も是非ご覧ください。
『Refind Self: 性格診断ゲーム』とは?
開発 / 販売元 | Lizardry / PLAYISM |
対応機種 | Steam / iOS / Android |
価格 | Steam:¥920 iOS:¥600 Android:¥600 |
ジャンル | カジュアル / アドベンチャー / SF |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2023年11月14日 |
どんなゲーム?
ゲームをプレイするだけで性格診断もできちゃう、2DのSFアドベンチャー
『Refind Self: 性格診断ゲーム』は
たくさんのロボットがいる町で、そのロボットたちを生み出した博士が死亡したところから物語がスタート。
プレイヤーは博士の1番かわいがっていたロボットの『うつわ』を操作することになる。
博士の遺したメモに書かれたお願いは
「羊を守ってほしい」ということ。
プレイヤーは何をやってもいいし、何をするにしても、それに関連する性格のパラメーターが増加する。
行動するごとにハートのパーセンテージが溜まっていき、100%に達すると性格診断が始まり、エンディングとなる。
性格診断という要素を抜いたら、普通のSFアドベンチャーとして遊ぶこともできる。
1周30~40分ほどで遊べるカジュアルなゲーム。
本作の魅力
ゲームを遊ぶだけで性格診断ができちゃう
筆者はサムライだった。
23種類あるうちの職業から、5種類が選ばれるでござる。
ちなみに、結果に出た1番左の職業のエンディングを毎回見ることができるが、
もしコンプをしたいなら、性格にそぐわないプレイをしなければならず大変だろうなって思う。
王道のSFアドベンチャー
博士
ロボット
寂れた世界
もうこれだけの要素で、SFアドベンチャーは成り立ってしまう。
UIを気にせず、性格診断を無視して普通にプレイすることもできるので、ロボットが絡むSFが好きな人にはハマること間違いない。
何をやってもおk
信号機壊しました。
待つのがどうしても苦手なもので。
切り捨て御免でござる。
ゲームで性格診断できるとか気になる、スマホ版もあるみたいだし買うべき?
『Refind Self: 性格診断ゲーム』は
ゲームを遊ぶだけで性格診断できるというふれこみ。
本当に正直にお伝えするなら、「性格診断」というところに焦点を当てて買うか迷っている方にはオススメできない。
というのも本作は3周することが前提なのだが、舞台は何も変わらない。人間が3周も同じ行動をとるだろうか。
たとえ3周前提の診断だったとしても、心理学者などの専門家監修でもないのでそこは注意が必要。
診断結果もあっさりと2,3行で終わるので、物足りないというのが本音。
一方、ロボットが関わるSFアドベンチャーが好きな方は買ってもいいかもしれない。
PC版920円に対してスマホ版は600円のため、もし買われるならスマホ版を買ったほうがお得だ。
エンディングの紹介と考察(ネタバレあり)
ネタバレ(スタートから3周目エンディングまで)
本作のストーリーは3周が前提となっている。
このパートでは、本作のネタバレとして
エンディングまでの、ゲーム全体のストーリーをお伝えしよう
始まり(筆者による世界観の説明)
終末世界で、創造主たる博士の墓の前でスタートする。主人公は少女のロボットうつわ。うつわ以外にも作られたロボットはたくさんいて、人の形をしていないロボットも散見される。どうやらこの世界には人間はいないようだ。最初から持っている博士の手紙には、博士が再生されるために羊を守ってほしいと書かれている。何をしても結末は変わらないらしい。とりあえずハートを100%溜めて1周してみよう。
1周目クリア後(原文ママ)
うつわ:
博士の最後のお願い…
博士によっては、もしかしたら裏目に出てしまったかもしれません
でも、私にとっては。私にとっては
この回答が、一番正しくて、美しくて、自然な筈です
博士、私もすぐに死にます
あなたと共に、眠ります
2周目スタート時(原文ママ)
博士:
なんで…なんで上手くいかない…
頼む…
今回の性格で…成功してくれ…
3周目スタート時(原文ママ)
博士:
今度こそ…上手くいってくれよ…
成功させなければならないんだ
時間が…ないんだ…
3周目クリア時(エンディング、長いので筆者でまとめる)
うつわの性格を何度変えてシミュレーションしても同じ結末に辿り着いてしまう。うつわは、100年後に博士が再生するために必要な、博士のDNAが組み込まれた大切な羊を壊してしまう。そしてその後、うつわはゼンマイを巻かずに死んでしまう。それこそがこの性格診断ゲームが出来た背景だ。
そしてついに、博士とうつわとの間の、「何があっても、二人で一緒に幸せになる」という約束の意味について、うつわは、100年後に生き返る博士は今の博士ではないから、共に死んで同じ場所へ行き、二人で一緒に幸せになる、という形で約束を守ろうとしていたことを、本人の口から聞くこととなった。
この世界はナノマシンによって生命が滅ぶ終末世界となっており、ナノマシンが分解されるのは100年後。ワクチンもないため、今の博士は死んでしまう。100年後、生まれ変わった博士のことを、博士は自分だと思っているし、うつわは別人だと思っている。
最終的に、博士は強硬手段に出てしまう。なんと、うつわの、博士に関する記憶を消してしまうのだ。思い出のシーンとともに、20%ずつ二人の記憶を消去していく。
そして最後に博士は、今死ぬことに涙し、悲しさ、寂しさ、後悔の念を述べ、死ぬ。うつわの考えは正しかったのだ。
考察
この物語のテーマはこれだろう
まったく同じ状態で再生される自分は、自分なのか
うつわも博士も、自分ではないと考えるが
可能性に賭けた博士と、人間というものを学び続けたうつわの、人間らしさを求める行動が本作のゲームを産んだ、という世界観だ。
本作は診断された職業ごとに、別で各エンディングのようなものが用意されていた。つまり、うつわには全てを試した、ということだ。
それでも、本当の私を見て、という、いかにも人間らしいことを言ううつわは、博士よりも人間らしかったのではないかと思う。
理論的になりすぎると、人は機械になり、感情的になりすぎると、機械は人になるということだろうか。
感想・レビュー(ネタバレあり)
本作の感想を言うならば、正直性格診断はいらなかったんじゃないか、と思うのだ。
というのも、同じゲームを3周させられるわりに行動の選択肢が少ないため診断結果に疑問が残るし、肝心のストーリーは、実際30分ぐらいの内容になっているので920円という値段を考えると正直高いと言わざるを得ない。「性格診断ゲーム」と銘打ち、今までなかった、とまで評判になっているが、それならば心理学者などの専門家の監修であってほしかったし、そうでないならストーリーに厚みを持たせてほしかった。本作を評価するならば、なんちゃって性格診断ができるちょっとストーリーのあるSFゲーム、というのが正しい。まあでもスマホだと600円なので、暇つぶしにはいいかもしれない。
関連リンク
◆『Refind Self: 性格診断ゲーム』のSteamストアページ
◆筆者がYouTubeで配信した『Refind Self: 性格診断ゲーム』のアーカイブ動画
◆筆者のYouTubeチャンネル
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