この記事では、Zoochosis9週以上クリア済の筆者が
◇前半ではゲームの概要から魅力・どんな人におすすめ?をご紹介
◇後半ではネタバレありの攻略・考察・エンディング紹介、感想レビューなどのパートを設けています
既プレイの方も未プレイの方も是非ご覧ください。
※本記事は恐怖画像や恐怖描写などの表現を含むため、苦手な方はご注意ください。
『Zoochosis』の基本情報
開発 / 販売元 | Clapperheads / Clapperheads, Playworks |
対応機種 | Steam |
価格 | ¥2,800 |
ジャンル | ホラー / シミュレーション |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2024年9月30日 |
コピーライト表記 | ©Clapperheads, Playworks |
ゲーム概要
『Zoochosis』は、ボディカメラ風のホラーシュミレーションゲームです。あなたは動物園の夜勤スタッフです。感染しているミュータント動物を見つけて、ワクチンを作って、治療してあげましょう。全ての動物たちを助けて、生き残ることができるでしょうか?
(Steamストアページより引用)
どんなゲーム?
『Zoochosis』は夜の動物園の飼育員スタッフになって動物を世話する
一人称視点のシミュレーションホラーゲームだ。
各ブロックにいる動物にご飯をあげたり、検温したりしよう。
しかしこの動物園では、かわいい動物が突然変異してしまう。
そのミュータント化した動物を治療するため、対応するワクチンを作り救ってあげよう。
本作の魅力
動物園の飼育員シミュレーションが楽しめる
検温したり、検便したり、声を検査したり。
動物の世話をすることが、ゲームを進行する唯一の方法となっている。
ミュータント化した動物と銃撃バトル
夜の動物園は何が起こるか分からない。
ミュータント化した動物は倒すのも治療するのもプレイヤーの自由だ。とにかく動物園を守ろう。
マルチエンディング
本作はとにかく分岐する。
細かいネタエンドなども用意されていて、エンディング数は2桁に及び、充実したコンテンツボリュームとなっている。
全部見つけてライバルと差をつけよう。
どんな人にオススメのゲーム?
どんな人におすすめ?
- 動物の世話が好きな方
- 動物園ホラーが好きな方
- ミュータントホラーが好きな方
本作は何と言っても動物園ホラーだ。動物の世話をしないとストーリー自体が進まないので動物好きというのは必須事項だろう。ホラー界隈は動物のアニマトロニクスが流行る中、生きた動物に焦点を当てたホラーはなかなか貴重。腹黒い登場人物たちがあなたを楽しませてくれること間違いなしだ。
下記パートからネタバレ注意
◆攻略:エンディングについて(ネタバレあり)
各エンディングの条件・分岐ポイント
本作のエンディングの数は、細かい演出を数えると10を超えるらしい。
ここではまず、各分岐ポイントやバッドになる要素を、筆者が実際に体験した情報からお伝えしよう。つまり、すべてを検証したわけではないので、そちらはあらかじめご了承いただきたい。あと本作は本当にバグが多い。
▶トゥルー到達までの条件
本作は基本的に、トゥルーエンドに到達するまでに、分岐ポイントの選択をミスするとバッドエンドルートに突入する仕組みになっているため、トゥルーエンド到達までの各分岐ポイント・フラグを解説するのが分かりやすいだろう。
トゥルーエンドまで
条件①:2週目以降であること。1周目ではストレージルームに入れないため、動物の血を使ったワクチンを作成することができず、トゥルーエンドに到達することはできない。
条件②:ゲーム冒頭で、主人公の妻リリーに肉を渡すこと。(渡さなかった場合は下記バッド1か2になった)
条件③:1ヵ所目のミュータントをワクチンで治療したあと、帰りのストレージルームで鳴っている電話を必ず取り、CJの妻からCJのロッカーの暗証番号を聞く。これをしないとストーリーが進まない。(おそらくサラも救えない)
条件④:1ヵ所目のミュータントをワクチンで治療したあとハブに戻り、肉の供給レバーを引いてサラを召喚。すると電話が鳴るので取り、電話が終わったあと再度サラに近づきサラを助ける。(ここでミンチにしてしまうとバッド1か2になると思われる)
条件⑤:2カ所目を終えてからハブに戻るとサラがいるのでサラと会話する。その後、電車に戻ってコントロールパネルに触れると、バイオ廃棄物フィルターに物が詰まっているとエラーが出るので、電車の側面からフィルターを開ける。CJの手が出てくるので、事務所のサラの横で、成体認証機にCJの手を使って地下の研究室に行く。
条件⑥:⑤の続き、博士の絵を見てサラと会話後、研究室にある携帯電話を使ってリリーに電話をする(これをしないとサラ裏切りエンドになった)
条件⑦:3カ所目のミュータントをワクチンで治療したあと、帰りのストレージルームで鳴っている電話を必ず取り、CJとサラが浮気していたことを知る。(これをしないと下記「サラが裏切りエンド」になる)
条件⑧:⑦の続き、ハブに戻ると事務所にサラが待ち構えている。そしてこれは定かではないのだが、⑦の電話を取る以外にも、ミュータントとの対峙時にダメージを受けているとサラに裏切られるエンドに突入してしまった気がする。(Steamコミュニティにもそういった書き込みがある)なので、ミュータントとのバトルは必ずノーダメージを心掛けよう。もしもダメージを受けても、メニューに戻るとバトル前に戻るので安心。
条件⑨:無事に条件⑧を通過すると、サラがいる研究室にワープする。そこで博士から電話が鳴り、サラを始末するよう指示を出されるが、指示に従ってはいけない。サラではなく斧を選択すると、下記「サラを裏切りエンド」に突入する。
条件⑩:条件⑨で斧ではなくサラを選択するとストーリーが進行。メスの寄生虫が必要ということで、電車に戻り、開けられなかった寄生虫をしまってあるシャッターを開ける。その時点では寄生虫が3匹いるだろうが、そこから4匹目を集めに4ヵ所目のミュータントを治療しに行ってもいいし、別に3匹でもトゥルーエンドに行けたため不要だと思われる。メスの見分け方は別途下記でお伝えする。
条件⑪:条件⑩でメスの寄生虫を見つけ、パソコンで「マザーのための毒」を作る。その後サラと会話する。
条件⑫:条件⑪でサラと会話したあと、注射を自分に撃つかサラに撃つかを選択できる。サラに撃つと下記「サラを裏切りエンド」になる。逆に自分に撃つとストーリーが進行する。
条件⑬:条件⑫の後、ちゃんとプレイヤーがメスの寄生虫を選択していたらトゥルーエンドとなる。逆にオスだった場合、下記バッド6の全滅エンドとなってしまう。各ミュータントと対峙時、倒してしまうと、寄生虫は動かなくなり雄雌の判別ができなくなるため、トゥルーを目指す場合は絶対に3ヵ所とも治療してまわろう。※ちなみに倒すと雄雌の判別がつかない上に、絶対にメスではなくなる仕様になっている。
その他の条件
関係あるか分からないが、筆者がトゥルーに到達したときにやっていたことをここに羅列しよう。どんな隠れたフラグやバグが潜んでいるか不明なため、ここでさらに追記することにした。少しでもトゥルーエンドを目指す方への助けになれば幸いだ。
- 電話をすべて取る。サラを救出時、事細かく博士から電話がくるが、怖かったのでそれもとった。ミュータント治療後の帰り道にストレージルームで鳴る電話も一応すべて取った。
- ミュータントにほかの動物をいくつか殺されてしまった。犠牲ゼロが必須なのかと思っていたがそうでもなさそうだ。
- ミュータントからは一切ダメージを受けないようにした。症状が進行するとサラの態度が変わり、「サラが裏切りエンド」になってしまうっぽい。実際2回なった。
- 地下の研究所でリリーに電話をする際、選択肢が出ているときに必ずかけること。選択肢で電話をかけず、その後インベントリから使用しても電池が切れてしまっているので絶望した。
- たぶん大事なのは、リリーを助けること、ポールの生存、サラの生存、博士の犠牲だ。
メスの寄生虫の見分け方
寄生虫は3種類存在するが、どれかは分からないため、試験管に入った寄生虫の動きを見ながら、下記の条件で判別しよう。ちなみに寄生虫をクリックする際は警告が1度もなく選択されるので注意。しかも悪質なことに、寄生虫を選択した瞬間にオートセーブの上書きをかけられるので失敗できない。もしオスを選んでしまっても、それが分かるのはバッドエンディングシーンを見る段階だ。注意深く選択しよう。
①PSM-A
この種の場合はオスが隣合うと止まり、オスはメスに注意を示す。暴れているのが2匹いれば、この①の種か③の種だ。矢印マークで寄生虫の位置を交換しながら、オス2匹が群がろうとするメスを選択しよう。
②IVM-B
この種の場合はメスが単体で暴れる。矢印マークで寄生虫の位置を交換しながら、どこにやっても暴れているのが1匹ならこの種で間違いないだろう。
③MIM-Y
この種の場合は、オス同士が襲い掛かろうとする。①と同じでメスは動かないが、オス同士が向き合うので①との判別が可能だ。矢印マークで寄生虫の位置を交換しながら、メスを選択しよう。
各エンディング紹介
▶バッドエンディング1(最初に見るエンド)
条件
リリーもポールもサラも救わなかった場合に到達。
内容
妻のリリーを電話で警告しなかったために、ポールとリリーは2人ともマザーのご飯になってしまう。最初はみんな通る道。
▶バッドエンディング2(リリーのみ救助エンド)
条件
サラを救わず、地下の研究室で電話をしてリリーのみを救助した場合に到達。
内容
ポールのみがマザーのご飯になるエンド。
▶バッドエンディング3(サラが裏切り・変異エンド)
条件
3ヵ所目のミュータントを治療後にストレージルームで鳴るCJの妻からの電話を無視するか、ミュータントから一定ダメージを受けてしまった場合(こちらは仮説)に到達。
内容
病状が進んだポールを見て、サラがポールをトイレに行くよう促す。直後トイレは外から鍵がかけられポールは変異し、朝に様子を見に来た博士を殺めてサラを追い終了。サラがどうなったかは不明。博士を倒せる貴重なエンド。
▶バッドエンディング4(サラを裏切りエンド1)
条件
寄生虫で毒を作る話になる前に、博士からの電話を取り斧を選択する。
内容
博士に唆され、ポールがサラを犠牲にするエンド。もちろんポールもこの後マザーのエサになる。
▶バッドエンディング5(サラを裏切りエンド2)
条件
出来上がった「マザーのための毒」をサラに注射すると到達。
内容
サラは博士に捕まり、症状の進んだポールはサラと2人仲良くマザーのご飯にされてしまう。表情が素晴らしい。
▶バッドエンディング6(全滅エンド)
条件
オスの寄生虫で出来た「マザーのための毒」を自分に注射すると到達。
内容
サラは証拠を残すため、カメラを設置し、ポールをマザーのシャッターの横に座らせ博士をおびき寄せる。マザーは3人を襲い3人とも全滅してしまう。毒も失敗作なので3人がご飯になっただけの悲しいエンド。
▶バッドエンディング7(機密保持契約の拒否エンド)
条件
ゲームスタート直後に博士が渡してくるNDA(機密保持契約書)にサインをしないと発生。収録した映像を見返してみると、どうやらこのエンドを見るためには8分弱放置する必要があるようだ。
内容
なかなかサインしないポールにブチ切れた博士が、ポールに注射をして眠らせ、その後ミンチにする。8分弱の会話の中で、なぜか博士はポールの自殺志願を思わせる音声を用意していたり、その声を用いて緊急自殺ヘルプラインに電話する博士の脅迫など面白いシーンが見れる。ネタエンドがあるホラーは余裕があって良い。
▶トゥルーエンド
条件
リリー、ポール、サラを全員救い、メスの寄生虫の用いたマザーのための毒をサラに渡す。
内容
シャッター横に座ったポールに釣られた博士を、サラが後ろから殴り毒を注射しマザーに食べさせる。マザーは苦しんで死ぬ。その証拠にポールの体内にあったマザーの寄生虫は自然に排出され、ポールは生き残った。ポールは博士の乗っていたスポーツカーを手に入れ、サラはジャーナリストとしてそれを報道し全米の見出しを飾るのだった。
その他、細かい演出の違いのあるエンドもあるだろうが、大筋はここで紹介できたと思う。
考察:この動物園の目的 / 本作の仕事の自給 / タイトルの意味
①この動物園の目的
博士はマザーを研究する研究者だ。マザーは自分が殺めたものしか食べないため、博士は定期的に食用のスタッフを雇っていた。つまり動物園というのは表の顔で、マザーや、マザーの寄生虫が動物に及ぼす影響についての研究をすることが目的であると分かる。また、ゲーム冒頭に博士と交わすNDAの内容を見ると、勤務中に発生した死亡は裁判所ではなく交渉によって解決されるなど滅茶苦茶な内容となっており、はなから食用にする気満々だったのも分かる。博士はポールに、年収10万ドル(日本円で約1500万)なんて言っていたが、払われないのだからマザーの食費はタダだ。さらに動物の世話もしてくれるのだから一石二鳥である。しかし逆に、トゥルーエンドでは博士は命を奪われ、高そうなスポーツカーまで奪われたのだから、自分のしてきたことが綺麗に自分に返ってきたのだった。
②本作の仕事の自給
本作はトゥルーエンドを迎えることによって、貧困な家庭だったポールが一転、スポーツカーを手に入れるのだった。研究所のことを暴いた人間としても時の人になったことは間違いないだろうし、ポールは貧困を脱出できたと思われる。
「年収10万ドルの仕事に釣られたら、殺されかけたけど、スポーツカーも手に入れてヒーローになった件~」みたいな、まるでラノベのような展開。やっぱり人生何があるか分からないから面白い。ちなみにChatGPTによると、アメリカにおける夜勤の動物飼育員(ズーキーパー)の平均年収は3万~4万ドルらしいのでいかに破格の求人だったかが分かる。
③タイトルの意味
筆者は最初、ズーチョシスなんて読んでいたが、本作のタイトルのカタカナ読みはズーコシスだ。おそらく、動物園の「Zoo=ズー」と精神病「psychosis=サイコシス」を合わせた造語だと思われる。ミュータントなのに精神病?と思わせておいて、博士のサイコっぷりが露呈するので、タイトル回収もバッチリだ。極限の状態でポールを裏切るサラや、サラを裏切るポールなども、一時的なサイコシスに当てはまることだろう。
感想レビュー
夜の動物園という、なじみのあるようでない場所が舞台となった、生きた動物にフォーカスされた面白いホラーゲームだった。ホラーで「博士」と言えばだいたい悪役だが、本作でも見事最高の笑顔を見せて主人公を痛めつけてくれた。エンディングの分岐数からしても、完全攻略しようと思ったらとんでもない時間がかかることは間違いない。
一方、手動のセーブスロットなどあれば丁寧だったのだが、本作は強制自動セーブのみを決めてくる。寄生虫を選択するシーンなんて決して失敗できないのに、寄生虫を選んだ瞬間に問答無用で強制上書きを決めてくる。そこまでいくのにだいたい1時間強かかるので、一瞬の間違いですべてが泡となってしまうのもホラーだ。どれがフラグなのかが定かではない状態で、1時間強遊んでエンディングで答え合わせ、というのはなかなか理不尽と言えるだろう。Steamでレビューステータスが賛否両論なのも分かる。
そんな丁寧さのかけるゲーム性ではあったが、動物の世話のシミュレーション面はよく出来ていたし、動物好きとしては好きなホラーゲームだった。ゲーム性が理不尽な仕様なので、すべてのエンディングを探すのは諦めてしまったが、トゥルーエンドまでいけたことや、だいたいの演出は見られたので満足している。
また、日本語訳は機械翻訳みたいになっていて、博士がメールでは突然敬語になって優しくなったりと面白い面もあった。ほかにもバグではミュータントワラビーが突然透明化して理不尽な難易度になったり、採取した寄生虫が消えたりとなんでもありだったが、終わってみればまあ面白かったなという印象だった。
悪い博士 動物園 研究所
やっぱりホラーはベタなのが一番かもしれない。
関連リンク
◆『Zoochosis』のSteamストアページ
◆筆者がYouTubeで実況投稿した動画の再生リスト【Zoochosis】夜の動物園の闇バイトが危なすぎる#前編
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